第5回:「真我を引き出すコミュニケーション」YSカウンセラー/瀧本裕喜さん

☆Earthスペシャルインタビュー☆ YSカウンセラー/瀧本裕喜さん

第5回:「真我を引き出すコミュニケーション」

YSカウンセリングを行っていく上で、
普通ならマイナスと思われるひきこもりの経験が、
むしろプラスに働いたという瀧本さん。

YSカウンセリングの手法は、
企業組織内や恋人同士など、あらゆる場面で活用でき、
現実を変えていくのだそうです。

*第4回「YSカウンセリングで何が変わる?」の記事はこちら

●現代では会社内でのコミュニケーションの重要性が指摘されています。
組織や企業で、コミュニケーションを密にしていくために
必要なことは何でしょうか?

やはり、相手の存在を認めることだと思います。
例えば学校のテストで90点以上の生徒は認めるけど、それ以下はダメ、
という条件付きで接すると相手に伝わります。
ですから、相手の存在そのものを認めるんです。

裁判官的なジャッジはせず、「ああ、そう思っているんですね」と
相手の言葉をそのまま返して、「どう思われますか?」などと話を進めていくと、
どんな相手でも心を開いてくれるものです。

話の序盤では、「私の話をわかっていますか?」「聞いていますか?」と、
相手は本当に自分の話を聞いているかどうか、確かめてくることもあります。

そこに自分の解釈を入れて返すと、
「やっぱりこの人は私の話を聞いてくれてない」となってしまいますので、
相手が言った言葉で、そのまま話を返していくことが大切です。

「本当に私の話を聞いてくれている」と相手の方が感じてくれれば、
相手からもっと深い話を引き出せるようになるのです。
そして相手の素晴らしいところを写し出す鏡になり、
素晴らしい人だと思って接すれば、どんな人も素晴らしくなってきます。

●会話をしながら、常に相手の存在を認めていくのは難しそうですね。

一般的な意味で認めるだけでなく、完全である相手の真我を見出し、
相手に返していく技術は、YSカウンセラーでないと難しいです。

例えば、悩んでいる人にとっての悩みとは、テーブルの足の長さがバラバラで、
でこぼこに見えているようなものなのです。

なかなか認めてもらいづらいかと思いますが、真実の観点からすると、
実はテーブルは水平なのです。だから大丈夫なのです。
こちらは会話の中で、平らなテーブルしか見ていません。

もう少し具体的な例として、恋人同士のケンカが挙げられます。
彼氏とよくケンカする彼女に対して、
「ケンカするということは、何か伝えたいことがあるんですか?」と聞きますと、
「私のことをわかってほしい」とか「認めてほしい」と答えてくれます。

その言葉に「それだけ認めてほしいということは、やっぱり彼氏のことを
すごく愛しているからだと感じますが、どう思いますか」
と返していくのです。

どうでもいい人となら、ケンカはしないはずです。
ケンカするのは、一見すると仲が悪いからと思われがちですが、
実は仲良くなりたいからケンカするのであって、
伝えたいメッセージ、思いがあるのです。

ぶつかりあっているという表面的な部分ではなくて、話している人の
深い部分を返していくと、そちらが自分の本音であることに
気づかれていくのです。

ケンカしているのがいけないわけではありません。
ケンカをしてでも伝えたいことがあったとか、ケンカするにしても
伝え方にまずい部分があったとか、その人のなかで自然に答えが湧き出てきます。

呼び水的に私のほうから質問したりすることはありますが、
あなたはこう捉えなさい、ということは一切やりません。それをやってしまうと、
かぶせられて、相手は自分の気持ちが表現できなくなります。
常に聞く姿勢で、引き出すような感じています。

実際に、精神科に通われている方で「マイナス的なことを表現できて安心しました」
とおっしゃる方もおられました。抑圧されていた思いを吐き出すことで、
こういう自分や、ああいう自分、一見すると色んな自分がいるけれど、
一つのところから来ていたんだ……と、ご自身で気づいていかれるのです。

抑圧がいけないのではなく、なぜ抑圧していたのか、
その答えを知ると、相談者は楽になるようです。
自分のなかで答えを見出すと、出来事に対する捉え方が
自然と変わっていくからです。

そして、変わった心で現実生活と向き合っていきますので、
当然ながら現実も変わっていく、ということです。

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*第6回「多くの方が自分らしく生きていけるように」へつづく

【リンク】
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