第1回:「自分の悩みは、たいしたことなかった」YSカウンセラー/瀧本裕喜さん

☆Earthスペシャルインタビュー☆ YSカウンセラー/瀧本裕喜さん

第1回:「自分の悩みは、たいしたことなかった」


7年間におよぶひきこもりから脱出し、YSカウンセラーとして活躍する
瀧本裕喜さんにロングインタビュー!

瀧本さんは、カウンセラーとして活躍する前に、
自らの価値観を変える体験があったのだそうです。


●YSカウンセリングを始めたきっかけを教えてください。

そもそも、自分自身が7年間ひきこもったことが始まりです。
ひきこもった原因なのですが、10代の頃、一緒に暮らしていた祖母が
「どうせ私は死ぬから」のような、マイナスの言葉を毎日言っていました。

その言葉を聞き続け、影響を受けないように自分なりにプラス思考や
成功哲学の本を読みました。これは試練だと言い聞かせていたりしたのですが、
どうにもなりませんでした。

最終的には、センター試験の前日に祖母から
「あんたと一緒にいると怖い」と言われ、完全に心が折れたのです。

それから7年間、部屋にひきこもり、自分探しの日々を送りました。
ひきこもっていたほうが周りに迷惑をかけないと思っていましたし、
自分が何を見てもマイナスにしか見えなくなっていました。

あるとき、両親が〝心の学校〟が行っている、真我開発講座という
セミナーを受講しました。私がひきこもっていたので、
それを何とかしようとして、両親が真我開発に関する本を、
私の部屋にそっと置いておいたのです。

その本には、本当の自分に出会うと、すべての問題が解決すると
書かれていました。今まで読んだ本の場合、変えられるのは未来だけ、
他人は変えられないといったことが主流だったのですが、
真我に目覚めると過去が変えられる、ということが書いてありました。

過去が変われば現在も変わって、続く未来も変わるわけですから、
本当の自分に出会えればすべての出来事が全肯定できる。
その理論が、本を通じて理解できました。

そして、講座に対する好奇心が湧き上がりました。
ひきこもっていた私に対して、両親からひきこもりが悪いとか、
そういった態度、視線を一切感じなくなっていたからです。
あなたはそのままでいいよ、という雰囲気が本能的に
伝わってきたんです。

●言葉でなく、雰囲気で感じたのですか?

野生の動物ではないですが、猟銃を持って森に入れば動物は逃げていくし、
ムツゴロウさんのように愛の波動で入れば動物はなついてきます。
両親がそういった雰囲気になるには、釈迦かキリストの境地になるしかない。

普通、世間一般の常識では、ひきこもりは諸悪の根源のように
責められてもおかしくありません。
そうならないことに興味を覚えたんです。

責めないのは、過去を変えることができなかったらできるはずがない。
そう思って、好奇心をもって受講しました。

まず、講座を受講した正直な感想は、自分の悩みはたいしたことがない、
ということでした。30人くらいの方々と同時に受講したのですが、
そのうち十数人が鬱病の方で、その方々の悩みを聞いたときに
「自分の悩みはたいしたことがない」とわかりました。

確かに、7年間のひきこもりは、自分の中では相当悩んでいたのかも
知れません。しかし、鬱病の方々は、明日死ぬ覚悟で受けているような方も
いらっしゃったのです。自分なりには悩み抜いたつもりでしたが、
むしろそれで救われました。

普段はそんなことはないはずなのですが、あとから考えると
その講座の回だけは、特に鬱病の方が多かったようです。

*第2回「ひきこもりからの脱出」へつづく

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