都知事選、ドクター中松氏のマニフェストを紐解く

候補者の哲学が、本物を見極めるヒントになる

政治家然とした人よりも、異色のキャラクターが多いのも今回の都知事選の特徴に思われます。
異色キャラの筆頭は、ドクター中松氏でしょう。

個人的には、保守的な人より革新的な人に、都知事となってもらいたいですね。
高度経済成長期やバブル期であれば、世の中全体が波に乗っていますから
間違っているものも正しいと認められてしまうでしょう。

しかし、こういう厳しい時代こそ、人は真実、つまり本物を求めます。
だからニセ物は消えていくのでしょう。これは自然の摂理であると思います。

僕が思うに、本物の哲学を持った政治家が発言できるメディア環境に、日本はありません。
ネットならいくらでも本音が言えますが、視聴率を絶対視して国民におもねってしまう
TVなどでは、なかなか本物の意見を聞くことは難しいと思われます。

さて、盛り上がっているのかいまいちわからない今回の選挙戦ですが、
候補者の持っている哲学が、真に21世紀を生きる都民にとって活きるものか、

言い換えれば、本物かニセ物かということですが、それを見分けるのは簡単です。

 


東京都だけのことを考えない候補者を選びたい

まず、大前提として、これからの世の中は、お互いがお互いを支え合い、
尊重するようになっていくでしょう。肌の色、性別、年齢、過去の経験に囚われず、
人々はどんどん自由になっていくということです。

その流れにあるのは、事実をもって証明することができます。
人類は、過去にあった奴隷制度、帝国主義、人種差別、男女格差などを克服しながら
前進しています。過去には民主主義も国連もなかった、酷い時代があったにもかかわらず、
人間社会は難題を克服し、進化してきました。

もちろん、まだまだ課題は山積みですが、課題は解消するためにあるのだとしたら、
解消された未来社会もあるということです。もし、人類がすべての課題を解消したとき、
その世界は調和に満ち、互いが互いを尊重する、成熟した文化をもった社会になるはずです。

もしそうなったら、優劣という概念がなくなり、例えば都会と地方都市を比べたときに、
どちらが偉いとか優れているとかいった概念がなくなります。先進国と発展途上国も、
どちらが偉いとか、どちらか一方がもう一方を搾取することもなくなるわけです。

ですので、都知事選の候補者から僕が聞きたいマニフェストは、東京だけが良くなるとか、
日本だけが良くなるような政策ではなくなってしまうのです。

 

上と下をつくらない

「日本を強くする」「東京を世界一に」などという言葉は一見聞こえがいいですが、
意味づけとしては「日本以外の国は弱くていい」
「東京が一番優れていて、ほかの都市は劣っている」
ということになりはしないでしょうか?

そうやって、上や下をつくる候補は、自分が優れていて、他の人は劣っているという
価値観を持ってはいないでしょうか?

そういう目で、ドクター中松氏のマニフェストを調べてみました。ネット上ではテキストに
なったものを発見できませんでしたので、ご興味のある方は以下サイトの動画をご覧ください。

ドクター中松氏 都知事選特設サイト

昨日の記事、都知事選、東国原英夫氏のマニフェストを分析と同様に、
教育分野のみに絞ってドクター中松氏のマニフェストを紐解いてみたいとおもいます。

さて、結論から述べますと、ドクター中松氏のマニフェストは、僕の想いとは
合致しないものでした。かなり厳しいです。

教育について、氏が述べていたことを要約すると、次のようになります。

「青少年を小さい時から鍛える。最近の男は泣くんです。みっともない。
鍛えて、国際競争に勝てるようにする」

まず、この文脈からすると鍛えるのは男性のみです。しかも、何を鍛えるのか不明瞭です。
人間、個人個人で資質が違うはずで、個々の能力を見極め、その特性を伸ばすというのが
本人にとって、世界にとって、日本に、そして東京都にとって有益なはず。

そうでなければ、結局は個人の資質を都や日本が潰すことになるだけです。
あくまで人間主体に政治を運んで頂きたいものです。

 

お金はツールである

さらに、国際競争に勝つとありますが、これも僕にはしっくりこない言葉です。
競争には、勝者がいれば敗者がいます。負けるという概念が、嫉妬、憎悪、恐怖、欠乏感に
つながるのではないでしょうか。70億人の人間がいて、ナンバー1が一人しかいないなら、
69億9999万9999人の敗者をつくることになります。

これは冗談でもなんでもなく、本当にこの世を地獄にするシステムなのではないでしょうか。
そして、国際競争という経済戦争は、本当に戦争です。環境を破壊し、人心を荒ませ、
敵愾心を醸成します。お金が悪いのでも、資本主義が悪いのでもありません。

お金というツールの使い方、そして資本主義というシステムの運用方法に、
問題があるのではないでしょうか。都政から、新しい経済や人が行う
真の政治の価値観を創り出し、それを国政、そして世界へと飛躍させて頂きたい。

そういうマニフェストを待っている都民、国民が、増えてきているのではないでしょうか。
また、ドクター中松氏のマニフェストには、素晴らしいものもあったので、その要約を記しておきます。

「クリエイター、表現者を尊重。漫画も自由」
「お年寄りの活力を引き出し、結果として予算を圧縮。高齢化、福祉分野の画期的発明あり」
「資本主義から志本主義。キャピタルからスピリット」

今回、僕がドクター中松氏に投票する可能性は低いですが、82才のご高齢でありながら
無所属で出馬するそのバイタリティと、人を想う気持ちに平伏いたします。
もしかすると、まずは当選する方便として、大勢に支持されるマニフェストを
打ちだしているのでしょうか。

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