7年間のひきこもりからYSカウンセラーへの軌跡(Vol.18)〜ピアノの先生から学んだこと〜

どんなに簡単な曲でも、最低3ヶ月はかかった。
ピアノの先生の教え方は、ひとつのことを徹底して、
究めていく教え方だった。

普通の先生なら、次の曲に進むような完成度でも、
簡単にOKがもらえなかった。

*画像はイメージです

「次回が仕上げだから」と、いつも柔らかい笑顔で、
先週言われたことと、同じやり取りが、毎週繰り返された。

今、冷静に振り返ってみると、
自分の限界を遥かに超えた境地になったときに、
OKがもらえたように感じる。

「誰が聴いても、お金が払いたくなるくらいのレベルでないと、
OKがもらえない」と、その当時の母の言葉が、
今でも印象に残っている。

無限を理解するとは、
自分の限界を超えたときに、
初めて理解するものだと感じるようになった。

同じことをやり続けても、
全く飽きないで、やり続けられたのは、
ピアノの先生が、自分の可能性を引き出すように導いてくれたからだ。

ひとつのことを徹底してやり続けていくと、
自分の変化を認められるようになる。

ピアノの鍵盤は、決して嘘をつかない。
自分の想っていることが、鏡のように反射して返ってくる。
心を透明にしないと、すぐに音が濁ってしまう。

YSカウンセリングを実践すればするほど、
心を調律することが、どれほど大切なことなのか、
自然と分かるようになってきた。

どんなに理論武装しても滲み出ている音は、誤魔化せない。
絶対音感のある、ピアノの先生の前では、嘘がつけない。

私の声のトーンで、すべてが分かってしまう。
全身全霊で自分のことを「分かろう」とする人が現れると、
なぜか素直に自分自身と向き合えるようになる。

小学生のとき、「一生ついていこう」と決めた、
ピアノの先生が結婚することになって、
新しい先生になった。

しかし、子供扱いされて、
あれほど夢中になっていたピアノも
嫌になってしまった。

小学生にでも理解できるように、
「電車がトンネルを通るように、指をまるくして」と、
アドバイスをしてくださったのに、
それを受け止めるだけの器がなかった。

誰かに寄りかかる生き方をすると、
その人がいなくなったとき、途方に暮れてしまう。

心を開かなければ、もう傷付くこともない。
相手に期待するから、裏切られたと感じてしまう。

また、次の新しい先生になっても、
「ピアノをやめよう」と思っていたから、
全く練習する気にはなれなかった。

ところが、全く練習しなかった私を、
そのままありのままに認めてくださった。

「練習しなさい」と一度も注意しないで、
時が満ちるまで待ってくださったことが、
心を開かせてくれる、一番の決め手となった。

私の中の私が引き出されていく。
失敗を恐れないで、思う存分、自分が出せる環境があると、
私が私でいられるようになる。

聴き方教室の原点は、
ピアノの先生とのやり取りが、
形になったものだ。

魂の継承とは、知識とか技術ではなくて、
生き方を継承して、次の世代に伝えていくことだと、
深いところで実感できるようになった。

 

by YSカウンセラー 瀧本裕喜

*「7年間のひきこもりからYSカウンセラーへの軌跡」
Vol.17はこちら  /  Vol.19はこちら  / 記事一覧はこちら

 

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