おはようございます、中里です。
今日は、広島に原爆が投下されて７１年目にあたる日です。今年の5月27日（金）のことですが、アメリカの大統領であるバラク・オバマ氏が、原爆が投下された地である広島へ現職のアメリカ大統領として初めて訪れました。
先日の記事8月6日、広島でまた歴史が変わるでも触れましたが、その際にオバマ氏が話した内容が、今日、広島市長から発せられる「平和宣言」に引用されるのだそうです。
そのスピーチが掲載されている「朝日新聞デジタル」へのリンクをご紹介しておきます。英文と日本語訳、両方記載されています。
⇒ オバマ大統領広島演説＜全文＞
まさか自分が生きている時代に、世界に向けてこのような素晴らしいメッセージが発せられる日が来るとは思ってもいませんでした。オバマ大統領が広島を訪れることがニュースになったとき、どのようなスピーチがなされるかもまったく予想できませんでした。
でもなぜか、僕は「広島に行かねば」と思ってしまったんですね。
その主な理由のひとつとして、佐藤康行先生の存在が大きかったと思います。佐藤先生がかつて広島で講演会をされたときの発言が、公式サイトの記事として掲載されています。
その記事から、以下引用します。
十数年前に佐藤康行が、広島で講演会を行いました。その時、一番前の男性が、佐藤に質問しました。
「私は教育者です。佐藤先生がおっしゃる愛だとか、甘っちょろいことで世の中変えれるんですか？」と。
佐藤は「私の考えが甘っちょろいかどうか、私の考えを聞いてください。」と答えて、話を続けました。
「ここは広島ですね。原爆を落とされたところですね。日本の広島に記念館を置いておくのもいいけれど、これをアメリカのニューヨークのど真ん中において、自分たちのしたことを正面から見る。
その代わり、ハワイのパールハーバーに日本が奇襲攻撃をした。あのパールハーバー記念館を東京のど真ん中に置く」という話をしたら、その方は姿勢を正して、それから佐藤の追っかけをしていました。
オバマ大統領は世界から核をなくすという演説をしただけでノーベル賞をもらいました。でも現実は甘くはなかった。
佐藤康行は、絶対オバマ大統領は広島に来ると思っていました。この話は政治家にもしていますから、言霊で飛んでいきます。やっぱりオバマさんが来ることになりました。
十数年の時を超えて、今、それが現実になりました。これが、生命脳（いのちのう）からでる発想です。
どうですか？ 感じるものがありませんか？
結果、行って大正解だったと思っています。今日はオバマ大統領が5月に広島を訪れてから初の８月6日です。この日までの数ヶ月で、僕たち人類の意識は変わったのか？ それを振り返る意味でも、オバマ大統領が広島にやってきた日を振り返ってみたいと思います。
羽田7：００発の飛行機に乗り、広島空港に着いたのは８：２０でした。着いてみて驚いたのは、街並みなど何もない、原野みたいな風景だったことです。そこからバスに乗って広島市街に向かいましたが、1時間くらい延々と続いた野性味あふれる風景は、ちょっとカルチャーショックでした。
豊かな自然に圧倒されっぱなしのバス移動でしたが、そうこうしているうちに、広島駅に着きました。実は、原爆ドームのある平和記念公園に近いところが終点のバス路線もあったのですが、広島市街をいろいろ見ないと広島のことがわからないと思って、まずは広島駅を目指したというわけです。
イメージしていたより格段にデザインが新しかった路面電車。古い車両も走っていて、その種類の豊富さにも驚きました。
広島駅から平和記念公園までは、歩いて40分くらいでしょうか。平和記念公園に着くと、取材陣や観光客でいっぱい！ ツアー客とおぼしき外国人200人くらいの集団とすれ違うなど、いろいろな人たちが集まっていました。報道陣の人数もすごいものがあります。
この時点では、どこにオバマ大統領が現れるか、まだ情報がありません。取材陣が話している内容から推測したり、広島市役所の人に話しかけて情報を集めましたが、オバマ大統領の来訪は17：００くらいになるということ以外、よくわかりませんでした。
新聞で知ったのですが、この平和記念公園は正午から立ち入り禁止になるそうです。だんだんオバマ大統領がこれから来るのだというムードが増してきました。
ネット情報によると、平和記念公園の北側に、ヘリでやってくるにはピッタリの土地があるとのこと。それは、広島市民球場の跡地でした。これは本命かも知れない！と思った僕は、とにかくこの目で確かめねばと、その跡地を見に行きました。その場所がこちら。
見事な空き地です。愕然とするほど広いです。
それにしても、あまりにも誰もいなすぎ・・・。警備している人すらまったくいない。これは、いくらなんでもあり得ない。むしろ警備が厳重な場所ほど、オバマ大統領が来る確立は高いと思いました。
平和記念公園の外周部には、機動隊が詰めています。なんとも、ものものしい警備です。
夕方まではまだ時間があったので、原爆ドームもゆっくり見ることができました。近くで見ると、すごい迫力です。原爆の威力、そしてこの原爆によって亡くなられた方々、傷を負った方々のことを思うと、言葉にならない感情に悶えて、胸が苦しくなりました。
原爆が投下された朝は、雲一つない晴天だったそうです。空を見上げると、そこには輝く太陽が、今日も変わらずに天空にありました。
オバマ大統領が来るであろう時間が近づくと、平和記念公園の正面入り口を埋める人々が増えてきました。相変わらず情報が乏しいなか、大型ヘリが2機飛来し、そのうちの1機が平和記念公園に着陸！ 「ああっ！ やっぱりテロを恐れて、空路で来たか！」
集まっていた群衆の皆さんは、私も含めがっかりと肩を落としたのでした・・・。そして、ヘリは離陸していきました。道端を埋める群衆には、相変わらず情報がありません。
でも、ラジオやネットから情報を集める人がでてきて、オバマ大統領はヘリで広島に入り、車でこの平和記念公園に向かっていることがわかりました。ドキドキドキ・・・！
しばらく待っていると、ついにオバマ大統領の一行を乗せた車列がやってきました！
姿までは見えませんでしたが、この興奮と感動は忘れられません。アメリカ大統領の車列に興奮したのではないのです。これから世界の変革が加速する。それを多くの人と共有できている。その熱気が、空気が、全身の細胞をバッと活性化させている。そんな感じだったのです。
車列が平和記念公園に吸い込まれてから、ネット中継でスピーチするオバマ大統領に魅入っていました。そのスピーチの内容の素晴らしさは、僕の想像をはるかに超えていました。
正直言って、こんなことを構想する政治家は見たことがなかった。嘘かも知れないけれど、嘘にしても嬉しかった。こういう政治家に会いたかったと、心の底から思いました。
この日を境に、僕のメンタル面にとてつもない変化がやってきました。そこで思ったのです。トップクラスのリーダーのメンタルは、一般市民のメンタルにも好影響を及ぼすんです。これはすごい実体験でした。とてつもない発見でした。
トップの資質で、世界中のメンタルヘルスの底上げがはかれるんです。
それを実現するのは、今そこにいるあなたかも知れません。
それではまた明日！
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